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東京農工大学大学院にて栄養改善に関する講義を行いました。

2015年6月29日にAFDP(途上国事業)部門長の中内が、東京農工大学大学院 イノベーション推進機構の「起業実践イノベーションリーダー育成プログラム(EDGEプログラム)」において【世界の栄養不良の現状と改善策】をテーマに講義を行いました。

農工大大学院にて講義をする中内

今回は「起業実践イノベーションリーダー育成プログラム」の中でも、【様々な課題を抱える国際社会の中で、技術革新を通じて社会の変革に貢献できる真の国際社会のリーダーを育成することを目的とし、現代の政治・経済・社会におけるリーダーシップに求められるもの、歴史上のリーダーシップのあり方、企業組織経営におけるリーダーシップ論などを背景としつつ、技術革新とリーダーシップの関係に焦点を当て、相互討議型の実践的な授業(イノベーション推進機構HPより抜粋)】ということで、最初の講義に始まり、それを受けた受講生によるグループ討議・発表、まとめの講義という構成でした。

①世界の栄養不良の現状 ②アフリカの栄養不良の現状 ③急性栄養失調と慢性栄養失調の違い ④現在行われている一般的な支援の問題点等の説明の後、26名の受講者に対し、慢性栄養不良の改善を自立的かつ持続的に行っていくためにはどのようにしていくべきか?また、自身がこのプロジェクト当事者であった場合には、どう人を巻き込み、どのような手法で目標を達成していくかについて考察いただきました。

アフリカの生活について多くの質問が寄せられた他、真剣なディスカッションからは、①何よりも教育をしっかりしていくこと ②農業などの技術を日本から移転し、現地の人を育てていくこと ③言葉の違いを乗り越えるためにダンスやipad などを使って現地の人達の興味関心を惹く、などの意見が聞かれました。「まずは教育」という点では、財団でも大変重視している点が合致し、大変心強く、また他の意見も非常に参考になるものでした。

最後に財団が実際に行っている取り組みについての説明や今後の展望についてお話しし、講義を終了しました。

教授からは、「財団の取り組みは一点だけを見ているのではなく包括的。後に現地の人達のビジネスにつながっていくということこそが重要であり、そういった面で今後大学と財団が何かコラボレーションできるのではないか」というご感想をいただきました。またスピルリナ自体にもご興味を持たれたようです。

今回の講演という試みは初めてのことでしたが、学生の方たちに途上国や栄養不良に、より興味をもっていただき、活発な意見をいただいたことは、財団にとっても大変ありがたい機会となりました。今後もまた多くの方たちと共にいろいろなことにチャレンジしていくことができそうです。

講義の様子

スピルリナ栄養教育における教材開発プロジェクトを開始しました。

アライアンス・フォーラム財団では、2015年4月より12月までの8か月の間、学生有志5名のボランティアの方々のご協力を得て、支援を続けているザンビアのBauleni Special Needs Project (以下、BNSP ※注 )の子どもたち、ならびにその周辺で生活する子どもをもつ母親を対象に、栄養啓蒙を行うことになりました。

プロジェクトを一緒に進めてくださるのは、創価大学Global Citizenship Program (GCP)5名の皆さんです。ゼミで途上国の慢性栄養不良を研究され、その中でアライアンス・フォーラム財団の取り組みをお知りになりコンタクトしてくださったのが2015年1 月でした。
私たちの取り組みについてなどの情報交換の後、その流れから今回のプロジェクト実施に至りました。

※注 Bauleni Special Needs Project (BSNP)
アライアンス・フォーラム財団が支援を行っているザンビア・ルサカにある教育施設。
困難な境遇に置かれている児童・生徒、特に特別支援自動に包括的な教育を提供し、自立を促すことを理念として設立され、小中学校、特別養護教育、専門学校を1994年より運営している。約600名の児童・生徒が在籍している。

4月10日 プロジェクトキックオフ

この日より、ザンビアで私たちが活動する中で見えてきている課題についての共有や、学生の皆さんからの提案など、具体的な取り組みが開始しました。

ザンビア栄養啓蒙教材作成プロジェクトキックオフ

※ミーティングの様子 初めての打合せで少し緊張した様子です。

この取り組みでは2か月ごとに創意工夫を凝らした教材を導入し、ザンビアの人々に参加してもらう栄養啓蒙に活用します。
視覚的にかつ楽しくに学んでもらえるように、ポスターやかるた、紙芝居などを作成します。
内容は、子供向けには体の仕組みと食物の関わりから栄養群、お母さんたち向けには栄養群などに加え、慢性栄養不良のもたらす影響、妊娠・出産時における栄養摂取に関することも伝えていきます。
まずは原案をこちらでお伝えし、学生の皆さんからの提案を元に、プロジェクト担当者や栄養士の助言の元、軌道修正をしていくという作成手順です。

プロジェクトメンバーの学生と財団職員

※メンバーと財団職員

4月27日 第1回目の教材完成

第1回目の教材が財団のスタッフに手渡されました。
「体のしくみ」を説明するための、とても分かりやすい教材です。
栄養や体の仕組みについての学習教材

大きな人体を描いたシートに、どこにどの臓器があるのかを貼れるようになっています。
どのパーツも大変よく出来ています。
将来的に、現地の先生たちが自分たちで生徒に教えていけるよう、スクリプトもしっかり作り込まれています。

しっかりと作り込まれたスクリプト

栄養啓蒙教材を作成している様子
制作の様子を写真に撮ってもらいました。
今回の有志5名の他、ゼミの仲間たちも制作を手伝ってくださっています。
学業の傍ら、短期間で大変クオリティーの高いものを作ってくださり、財団のスタッフ一同、大感激です。

5月11日 ザンビアに教材到着

到着した教材と駐在員
無事にザンビアに到着した教材。

現地より教材到着の連絡が入りました。駐在員の森長も大喜びです。
早速、私たちが活動しているBSNPで、教材を使った授業実施の連絡を入れます。実施日は10日後に決定!

5月21日 教材を使った初授業

第1回目の「体のしくみ」のセッションが行われました。
対象は、Grade 9(日本でいう中学3年生)の生徒30名です。
以前に多少は、このような授業を受けたことがある生徒たち。
しかしながら、肺や腸の役割などを答えられない生徒も見受けられました。
楽しく学んでいる様子が伝わりますね。生徒たちからは復習ができてよかったという声が聞かれました。先生たちからも好評で、今後も継続して欲しいと言ってくれました。

教材を使って体の仕組みを説明する駐在員
授業を聞く生徒たちの様子
授業の後に教材と共に外で記念撮影

6月2日 上級生から下級生に。

教材を使った初授業から半月。今後は初授業を受けたGrade9の生徒たちが、同じ教材を使って下級生たちに同じ内容のワークショップを行いました。
上級生が下級生を手助けしながら体の仕組みを教える様子

ホールを使い、Grade1から7 までの100人以上の生徒に向けて、上級生が頑張ってくれています。下級生に手を貸している姿がとても印象的です。下級生はからだのつくりに関する授業を受けるのは初めてですが、クラスを担当した上級生は森長駐在員から教わった内容に沿ってきちんと指導する事ができたそうです。
ザンビアでは黒板に先生が書いた内容をノートに書き留める学習形式が一般的で、このような体験を通した学習という機会はなかなかないので、子どもたちにとっても記憶に残る良い授業だったようです。

これからも下級生が参加型の授業を通して栄養についてしっかりと理解を深められるように、上級生も十分に理解しリーダーシップを発揮できるようお手伝いをしていきます。

教材作りはまだまだ続きます。次回の教材も楽しみです。

次回以降の教材の原案メモ

※次回以降の教材の原案

ポンパドウル様・個人の皆様からのご支援、ザンビア現地に。

2014年11月から2015年3月にかけて株式会社ポンパドウル様より販売されていたスピルリナ入りのパン、「スピルリナブレッド」と「モバチェ」。これらの売上の一部を、アフリカの子どもたちの栄養不良改善のためにご寄附いただきました。
また、2015年2月27日に開催された「第3回 アフリカ勉強会」に参加いただいた個人有志の15名の方からもご支援いただき、ザンビアの子どもたちにスピルリナ入りの給食を届けることができました。

今回の寄附先は、アライアンス・フォーラム財団がDICライフテック株式会社より支援を受け、給食のおかずに混ぜるスピルリナを配給している【Bauleni Special Needs Project (BSNP)】。
BNSPは、困難な境遇に置かれている若者、特に特別支援児童に包括的な教育を提供し、自立を促すことを理念として、小中学校、特別養護教育や専門学校を運営しています。
BSNPの子どもたち
AFFではBSNPの給食配給と連動しスピルリナの配給を行ってきましたが、最近は児童・学生が食べる学校給食の主食「シマ」が安定的に供給されず、コンスタントに給食が食べられない状況にありました。多くの子供たちは低所得世帯出身であるため家に帰ってもごはんを食べられないことが多々あり、栄養不良の進行が心配されていました。そこでこの度ご寄附を集い、BSNPの給食配給を支援することとなりました。ご寄附はシマの原材料であるミリミール(※)6か月分(約600人分)の購入費用に充当されるほか、豆などのおかず購入補助、栄養啓蒙のための教材作成費用として活用されます。

子どもたちが食べている給食

左の白いものが「シマ」、右が「スピルリナ入り野菜の炒め物」

なぜ、ミリミールなのか?

上記にある通り、学校給食では既におかずに混ぜるための高栄養価のスピルリナを提供をしています。
ではなぜ、今回ミリミールを提供するのでしょうか。
実は、おかずとなる野菜は自分たちの手で育てたり、地域の農家の方からの寄附である程度確保ができているのですが、ミリミールはどこかから購入しなければなりませんでした。
自分たちで600人数分のミリミールを定期的に購入することは並大抵なことではありません。

BSNPでは、外資系食品スーパーからクリスマスチャリティーの募金活動で集まった寄附金が贈られることがあるため、それをミリミールの購入に充てていました。
しかし、その頻度がまちまちなため、時には給食で野菜しか出すことができず、文化的にも主食である「シマ」がなければ、「食事を摂る」ことそのものに向かえない子どもも多く、結果的にスピルリナの配給にも支障をきたすという課題がありました。

今回のこのご寄附の他に、アライアンス・フォーラム財団のイベントなどで個人の方からいただいたご寄附を併せ、週に2回の配給を半年間継続できるようになりました。

BSNPの子どもたちの給食風景

ここに通う子どもたちは、貧しくて自宅で満足な食事が摂れない子供たちも非常に多いため、「学校に来れば食事を摂ることができる」という出席率向上の観点からも、給食の安定供給は大変重要で、学校の校長先生からはこの点についても、感謝の言葉が聞かれました。

引き続き、BSNPでの活動成果の報告を続けて参りたいと思います。今後もご支援をお願いいたします。

「ZIKOMO!=ありがとう」のメッセージを掲げる子どもたち

「ZIKOMO!(ありがとう!)子どもたちからのメッセージです。

子どもたちへの栄養啓蒙セクションの様子

寄贈式と併せて、栄養啓蒙も行いました。栄養啓蒙に使用した教材はAFFのインターンの方が手書きで作成してくださいました!絵が多い教材に子供たちは興味深々でした。

※ミリミール:食事の際の主食である「シマ」を作る原料で、白トウモロコシを粉にしたものを言います。粉に加熱しながら水を混ぜて練っていきます。写真にもあるように、みんな器用に手で固めながら食べます。

横浜市立大学の学生によるザンビアツアー報告会とアフリカ勉強会 ご報告

2014年8月7日、アライアンス・フォーラム財団横浜オフィスにて、横浜市立大学の学生によるザンビアツアー報告会とアフリカ勉強会を開催しました。

学生による報告会では、現地で行った公衆衛生セミナーの活動を主に、現地の子供たちとの交流や街の視察を通して、感じたことを報告しました。「国際支援について興味がある」「色々な経験をしてみたい」という思いの元参加し、ツアーを通してそれぞれが発展途上国の医療・保健について考え、また自分の将来についても考えるきっかけとなったようです。

アフリカ勉強会の様子
次に、「COMESA周辺地域のすがた」と題しまして、当財団の村上よりザンビアやCOMESAの基礎知識や経済状況に関する話をしました。アフリカやCOMESAの全体像をお伝えし、その地域の今後の可能性について考えて頂く機会となりました。

このイベントには学生やアフリカのビジネスに興味がある社会人、アフリカへ支援を行っている団体などから、合わせておよそ40名が集まり、参加者からは多数の満足の声を頂きました。

アライアンス・フォーラム財団では、アフリカと日本の架け橋となるべく今後もこのようなイベントを定期的に行っていく予定です。
次回の勉強会は、10月2日(木)に行います。 詳細は決まり次第、財団ホームページ、Facebook、Twitterなどでお知らせします。

皆様のご参加を心よりお待ちしております。


横浜市立大学の学生によるザンビアツアーとは?

アライアンス・フォーラム財団は、2014年3月15日~21日までの間、横浜市立大学と連携して、大学生の途上国での研修と栄養・衛生に関する啓蒙活動を実施しました。
横浜市立大学看護学生7名がザンビアを訪問し現地医療事情の視察やザンビアの小学校で「YCU-AFDP保健衛生セミナー」を行いました。
詳細はこちらをご覧ください。

このツアー実施にあたり、以下の法人・個人の皆様からの協賛金が役立てられました。
ご協賛いただきました皆さま、誠にありがとうございました。

ご協賛いただいた法人・個人の皆様(敬称略、五十音順)

(法人)
■ SKグローバルアドバイザーズ株式会社
■ タカナシ乳業株式会社
■ 舩山公認会計士事務所
■ 三好商会株式会社
■ リストインターナショナルリアルティ株式会社

(個人)
■ セブン アンド アイ ホールディングス 名誉会長 伊藤雅俊 
■ 公立大学法人横浜市立大学 理事長 田中克子

SKグローバルアドバイザーのロゴ

タカナシ乳業のロゴ

舩山公認会計士事務所のロゴ

三好商会のロゴ

リストインターナショナルのロゴ

横浜市立大学と連携した途上国での研修と栄養・衛生に関する啓蒙活動について

アライアンス・フォーラム財団は横浜市立大学と連携して大学生の途上国での
研修と栄養・衛生に関する啓蒙活動を実施します。
横浜市立大学看護学生7名が2014年3月15日~21日までの間、
ザンビアを訪問し現地医療事情の視察を始めとした医療研修を実施します。

~ザンビアの小学校で「YCU-AFDP保健衛生セミナー」を~

ザンビアでは、まだまだ保健衛生の概念が広がっておらず、正しい栄養や衛生に関する知識の不足が原因の疾病で
命を落とす子どもたちが後を絶ちません。

横浜市立大学の学生たちとアライアンス・フォーラム財団は栄養・衛生啓蒙によりそんな現状改善に貢献したいと願い、
この企画を実施しています。
今回対象となっている小学校は、アライアンス・フォーラム財団が栄養改善事業の一環として
スピルリナを配給している小・中学校です。

公衆衛生のセミナー対象の小学生たち

公衆生成のセミナーを受ける小学校

このセミナーでは、学生7名が小学校の約60名の1年生から6年生の生徒たちに、栄養、歯磨き、手洗いの重要性を教えた後、
一緒に講義内容を実践し子供達の学びを深めます。
60人のセミナー参加者は友達や家族に学びを共有し、地域の栄養・衛生啓蒙リーダーとなるよう証書を授与します。

既に国内での事前準備はスタートしており、学生たちはこれまでに入念な準備を重ねてきました。
写真はリハーサルの模様です。栄養については大きな栄養素分類表を作り子供がボードゲームを通し、
身近な食物が含む栄養素について学ぶ事ができます。
歯磨きにいては紙芝居、手洗いは歌と劇という方法で硬い知識も子供達が退屈せずに
集中を維持できるよう工夫を凝らしています。
横浜市大生による公衆衛生セミナー事前準備の様子

帰国後は、シンポジウムなどの場でこの成果を発表する予定です。
現地での様子などは引き続きこちらのホームページでご報告します。

(※)AFDP横浜アフリカパートナーシップとは?

2013年6月1日~3日、横浜にて第5回アフリカ開発会議(TICAD V)が日本政府により開催されました。
これを受け、アライアンス・フォーラム財団では、神奈川・横浜財界と市民が一体となったTICAD Vの
フォロー実施を目指し『AFDP横浜アフリカパートナーシップ』を立ち上げました。

『AFDP横浜アフリカパートナーシップ』は横浜発の国際事業推進によりアフリカと横浜の一層の発展を
図ることを目的として、人材育成と企業の事業調査支援を軸として活動しています。
事業調査支援ではアフリカへのミッション派遣やアフリカ勉強会実施、
人材育成では神奈川・横浜の大学生によるアフリカでの研修実施企画を通して横浜とアフリカを繋げていきます。

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