2015年 第1回インクルーシブ・ファイナンス国内研修のご報告
2015年9月5日に、本年第1回目となるインクルーシブ・ファイナンス国内研修を横浜グローバルステーションにて行いました。
今回は社会人12名、学生2名のご参加がありました。社会人の方々は、金融、メーカー、海外コンサルティング企業など様々なバックグラウンドをお持ちで、それぞれ非常に有益なご意見やご質問が出され、講義をさらに豊かなものにしてくださいました。
この場をお借りして、御礼申し上げます。
今回の研修では、例年大好評をいただいている「最底辺のポートフォリオ」の著者であるラザフォード教授の講義で、マイクロファイナンスの変遷と貧困層がどのように毎日のお金をマネジメントしているのか、その仕組みを学びました。加えて、本年からの新しい視点として貧困層を対象とした金融サービスを拡大していくことを指すより広義の意味である「インクルーシブ・ファイナンス(金融包摂)」を取り入れ、「貧困層へ責任を持って金融サービスを提供する」とはどんなことを指すのか、インドとバングラデシュの事例を比較して、検証しました。
研修ではラザフォード先生のわかりやすく、具体例が満載の講義に私自身も多くの学びがありました。また今回からの取り組みとして、インクルーシブ・ファイナンスサービスに係る財団自らの検証結果を披露しましたが、ご参加者からもロジカルな講義が好評で、大きな励みとなりました。
さらに研修ではご参加者のみなさんが積極的に質問や意見を出したり、今回はマイクロファイナンスを長年実施してきたご経験者もいらっしゃったことから、参加者同士で質問し合う様子もありました。また、マイクロファイナンスを活用した事業を展開しているご参加者からは、実際に直面している悩みなどが出され、みんなでどうしていくか考える場面もあり、ご参加者がさらに学びの範囲を広げてくださいました。
次回の研修は2015年11月22日(日)に、JICA市ヶ谷にて行います。テーマはデジタル・ファイナンスプラスとなっています。人口密度が低いアフリカではアジアとは異なるファイナンスのテクノロジーが発達しており、大手企業、ベンチャー企業等、NPOなどが多彩なサービスを提供しています。最新のインクルーシブ・ファイナンス事情に精通するCGAP日本代表の辻一人教授をモデレーターに迎え、次回も白熱した研修にして参ります。詳細はこちらに記載しておりますので、ぜひご参加をご検討ください。