第一回AFDP-JICAフォーラムを開催しました
2009年7月24日、JICA地球ひろばにおいて、アライアンス・フォーラム財団途上国支援部門と国際協力機構JICAと共同で、民間と政府が連携する途上国開発の可能性を考える場として「AFDP-JICAフォーラム」を開催しました。
まず、発起人であるアライアンス・フォーラム財団の代表理事の原丈人とJICA副理事長の大島賢三氏より挨拶と問題提起の後、「アフリカの開発と日 本の技術について」というテーマで住友化学株式会社、日清食品ホールディングス、手作り雑貨キリンの夢などの企業より活動内容を発表して頂いたほか、取り 組みに関する情報交換、意見交換を行いました。
当財団
現在途上国支援部門が行っている「スピルリナ・プロジェクト」について説明し、このプロジェクトを進めていく上で直面した発展途上国政府が抱える問題を指摘、またそのような政府間同士で介入しづらい部分において民間の自由な立場が有効的であると強調した。 |
JICAアフリカ部長
自然環境や産業開発などの分野において現在アフリカが抱えている問題点を挙げ、民間連携に向けて、アフリカの外国からの収奪と貧困問題の改善、現地の人々に真に感謝されるビジネスを通じた貢献に対する期待を述べた。 |
住友化学
殺虫剤をつけた蚊帳の販売について、途上国では「品質の良いもの」よりも「安価なもの」が売れる現状を説明、また現状の「援助ビジネス」の難しさと一般商業ビジネスとして今後展開していく上での課題を提起した。 |
また、フリージャーナリストの松本仁一氏よりルワンダで行っている微生物を混ぜたバイオ混合剤を使って排出物処理や有機肥料を製造する事業 の紹介、当財団公益資本主義研究部門の野宮あす美より「マイクロファイナンス専門家養成講座」の紹介、日清食品ホールディングスの岡林大裕氏よりインスタ ントラーメンを通して現地の食産業を育て、自立を支援する「Oishiプロジェクト」の紹介、手作り雑貨キリンの夢の石田純子氏より商品と活動の紹介など がされました。
今回のフォーラムでは、このようなビジネスを通じて途上国開発に取り組む日本人、日本企業、NGO、NPOなどを官民連携 で支援する仕組みを作るための多くのアイディアが挙げられ、活発な意見交換がされました。この仕組みは、日本の民間企業やNGOが海外でビジネスとして活 躍できるだけでなく、途上国発展に貢献し、さらに「世界に必要とされる日本」となる上で重要な足掛かりとなるでしょう。
当財団とJICAは、今後も、世界に必要とされる日本を担う人材の育成や企業の発展に貢献すべく、フォーラムを定期的に開催していく予定です。