7.乳幼児の身体測定分析の結果
身体測定の結果をもとに分析したところ、ザンビアの栄養不良の状態について非常に興味深い結果が得られました。急性栄養失調よりも、慢性栄養不全による発育不全に問題があることが判明しました。これに対してはタンパク質や各種ビタミンが豊富なスピルリナが有効だと考えられます。
(図1)
栄養不良がどの程度かを分析したところ、体重は男子、女子ともに一部危険なレベルの子どもがいるものの、多くの子どもは体重に関してはほとんど問題ないことが判明しました。
水色のラインが標準で、黄色以下だと警戒レベル、そして赤色以下だと危険レベル。男子では危険レベルは185人中、18人で、約1割程度でした(図1)。
(図2)
女子では196人中、11人で、男子よりも低い割合を示しました。この結果、ザンビアにおいて子ども達の体重は深刻ではないことがわかりました(図2)。
(図3)
(図4)
続いて身長の発育を分析したところ、全年齢にわたって身長発育不全が観察されました。このことより、炭水化物のような日々の活動に必要なエネルギーは十分に足りている一方で、ビタミンやタンパク質が不足していることがわかりました。(図3・4)
水色のラインが標準で、黄色以下だと警戒レベル、そして赤色以下だと危険レベルです。ほとんどの子どもが水色のラインより下に分布しています。
また女子でも同様の傾向がみられました。この傾向は生後すぐに観察されていますので、母乳の与え方にも問題がある可能性があります。