第8回マイクロファイナンスコースのご報告
当財団のマイクロファイナンスコースも第8回を迎え、日本人、ベトナムやケニアの方など、総勢16名が参加しました。コースは事前研修(11月3日)、バングラデシュでの研修(12月2日~12月8日)、事後研修(1月26日)で構成されています。
事前研修
事前研修は、Safesaveというマイクロファイナンス機関の創設者、Stuart Rutherford氏の「マイクロファイナンスとは何か」というテーマから始まり、JETROアジア経済研究所に所属されるAbu Shonchoy氏より、マイクロファイナンスに於ける研究事例について紹介がありました。事前研修を通して、参加者の方々には、現地で見たいこと・知りたいことを改めて整理して頂きました。
バングラデシュでの研修
今回の研修は4日間の集中講義と3日間のフィールドトリップで構成されており、フィールドトリップでは直接マイクロファイナンスの利用者にインタビューを行いました。「貧困者がどのようにお金を使っているのか」や、「マイクロインシュランスと呼ばれる小口保険に未来はあるのか」など、参加者それぞれが抱える疑問を紐解いていきました。
講義では、バングラデシュの第一線で活躍する方々が講師となり、それぞれの視点から講義を行うため、マイクロファイナンスの現状に迫りました。20名弱の少人数による授業であるからこそ、参加者は積極的に質問を投げかける事ができます。
フィールドでも、質問は絶えませんでした。マイクロファイナンス顧客の本音を聞き出そうと、積極的に現場の人々と会話を行いました。参加者の方々は現地の人々に直接触れた事で、以前抱いていたイメージと現状のギャップに刺激を受けたようです。
事後研修
日本に帰国後の事後研修では、他の国でのマイクロファイナンス産業の状況やワークショップ、また、日本とマイクロファイナンスの関わりなどについて講義を行いました。本コースに参加後、参加者ができる事・始められる事について、考えを巡らせられる機会となりました。
このマイクロファイナンスコースで学んだことや感じたことが参加者の皆さまの今後にプラスになるよう、様々な形でサポートを進めていきます。
~参加された方の声~
-「他の途上国を訪問するプログラムは、遊びの要素が半分感じられるのですが、このプログラムは講義の内容や目的が明確で、学ぶことがとても多い充実したものでした。」
「マイクロファイナンス利用者の方々の中にはとても聡明な方がいらっしゃいました。実際に住んでいる家や家業として使用している機織り機を見ることが出来たのはよかったです。」
「途上国でも地元の人達で効率的なマネージメントが出来ると感じました。将来途上国との事業に関わる際に、参考になると思いました。」