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休日の過ごし方

 ザンビア駐在員の齋藤です。
2週間のムニュンブエ滞在中には、遠路はるばる日本から出張してきた太田(旭)さんを歓待しようというムニュンブエの地元の人たちのご厚意で、週末に山羊料理の歓迎会をしましたので、その様子をリポートします。(太田(旭)さんは当地に私より1週間長く3週間ほど滞在しておりました)
 日本においてヤギはなかなか馴染みが薄い肉かもしれませんが、ここザンビアでは鶏や豚と並んでメジャーな肉の一つです。とは言え、新鮮な肉が手に入るスーパーなんて当然ありませんので、、、自分たちで肉を手に入れるしかありません。

日頃、日本のスーパーで肉を手に入れることとはわけが違います。

山羊の準備風景
*前日にご近所さんから購入したヤギをBBQのために準備しているところ
このヤギ、140KW=2500円くらいはしました。

特につらいのは最初の一撃です。その後に血を抜いて皮を剥ぐ、という過程を自分でしていく必要があります。
現地の人たちのアドバイスのもと、歓迎される立場の太田(旭)さんが自らそれを行いました。
栄養士ということもあり?最初のつらい過程の後は、テキパキと進められ、山羊は日頃私たちが目にするような「お肉」の姿に変身していきました(ヤギは胃などの臓器が多く、肉として食せる部位は意外と少ないことを実感できました)。こういう経験をすると改めて「命をいただく」ということの尊さを実感させられます。そしてまたザンビアの人たちにとっては、これは最大の歓迎の印なのです。

網の上で焼かれる肉
*お肉にはお塩などで下ごしらえし、大量の炭火でBBQします。

解体時には心臓バクバクだった太田さん。ようやく栄養士の貫録を見せつけて?「お腹空いたなぁー、美味しそうだなぁー」といった余裕が少しずつ出てきました。

お肉を焼いている間は、主食となるシマも作りました。太田さんも一所懸命にコネコネして、最後は「おいしくなーれ☆」の魔法まで掛けてくれました。

現地の人とシマを作る様子
*現地の同僚やロッジの方にご協力頂きながら、太田さんがシマを作る様子。
ヤギには見せなかった笑顔がようやくここで見られました。

肉がジュージューと焼きあがったあたりでシマも完成し、招待した現地の同僚ややぎの準備を手伝ってくれた友人たちと一緒に食べます!!

肉とシマを皿に分けた様子
*この日はヤギ肉オンリーなランチで、骨までありがたく美味しく頂きました。

BBQの最後には、折角だから日本食の紹介もしよう!と前日から準備していたトマトジャムを披露しました。非常に美味しいとザンビアの方々の評判も上々でした。
(トマトジャムは、乾燥させる以外の食糧の保存法を伝えることも目的でした)

現地の人達と食事の風景
*トマトジャムが好評で、ご満悦の太田さん。

せっかくのザンビアの田舎滞在ということでなかなか日本では経験し難いヤギ解体を行いました。
体験した太田さんからは
「大事に育てられたヤギの生産・販売・加工・調理・消費の全てが見える食事会が開催できました。『尊い命が日頃食卓に溢れている』という大切なこと を、忘れたくはありませんね。」
というコメントも。深く考える機会となり、またそれだけではなく、このように電気も水もないような生活でも、人々との触れ合いを通じて日本とは違った休日の楽しみ方も見つけることができました。

やってきました、ムニュンブエ!!

はじめまして、ザンビア駐在員の齋藤です。
7月28日の日記で紹介を受けた通り、ザンビア事務所の森長所長の元で1年間業務を任せて頂いております。

光陰矢の如しとは正にこのことで、ザンビアの地に降り立ってから早4週間が過ぎました!
また先週より、ムニュンブエというとても素敵な町に2週間の予定で滞在しておりますので、前回の太田旭さんの日記とはまた違った視点でムニュンブエのイケるところを紹介します!!

① イケてる風景
ここムニュンブエは見渡す限り荒涼とした土地ばかり!!でも、“大地”を感じられるほど圧巻の景色です。
荒涼とした道を歩く二人

*永遠と続くかのような道を、調査対象の集落を目指してひたすら歩きます!

水を湛えた川
*道中には乾季でも水を湛える川があり、年中、魚を提供してくれます。イケてるでしょ?

②イケてる食事
ムニュンブエにも探せばあるある美味しいレストラン!!
主食のシマ(玉蜀黍の粉末と水を合わせて混ぜ込んだもの)に揚げて煮付けたような肉や魚を合わせます。これにトマトソースやレイプという野菜を添えて完成!!豪快に手を使って食します。
最初はびっくりしますが、どの料理もザンビアの気候に合っていて美味です!!

ザンビア風フライドチキン
*或る日のランチ。鶏肉の揚げたもの(ザンビア風フライドチキン?)とシマ

ボリュームの川魚とシマ、ソースと野菜
*別の日のランチ。すごいボリュームの川魚とシマ、ソースと野菜(レイプ)!!!

③イケてる人々
 やっぱり、最後にその土地を印象付けるのは人々ということで、ムニュンブエの人々も当然イケてます!!
手遊びのカエルで盛り上がる同僚
*手遊びのカエルで盛り上がれる、陽気でオシャレな同僚たち。

駐在員のひざに座る女の子
*日陰で休んでいると、一緒に遊んでくれる子供たちでいっぱいです。

こんな素敵なムニュンブエには日本からの直行便はありませんが、時間とお金があれば、アフリカ大陸までお越しの際に少しだけ足を伸ばす価値はあるかと思います!!

次回は、ムニュンブエの週末の過ごし方について紹介します。

【ザンビア駐在員:齋藤】

ついに、新駐在員!

こんにちは、ザンビア駐在員の森長です。
いつの間にかすっかり、2015年後期に入ってしまっています。

日本は真夏に近づいて暑くなっている頃かと思いますが、ザンビアは南半球にあるため逆に冬に近づいているところです。
日本で思う「アフリカ」とは、灼熱で砂漠があったりサバンナに動物がいて、、、なんていうイメージだと思いますが、アフリカには様々な気候があります。

ザンビアでも首都のLusakaは、標高1200-1300mの準高山に位置しているため、日中の日差しは強いものの、朝晩はとても冷えます。
7月の最低気温は10℃以下になるくらいで、ザンビア人でもコートやジャケットを着たり、店にはヒーターも売っているくらいです。日本で言う10月下旬から11月の気候だと感じます。

本題ですが、
私が去年の4月に赴任して以来ずっと1人駐在として淋しく孤軍奮闘していましたが、そんな冬に近づいている先月6月末に、

ついにーーーーーーーーーーーーーーー!

新しい駐在員が赴任してきました。
齋藤さんです。

新たなザンビア駐在員と

※Welcome to Zambia!

齋藤さんは「日本信号株式会社」より出向 という形で1年間の駐在予定で、AFFのザンビア事業に尽力してくれます(それはもう猛烈に)。

これからは、新たに齋藤さんのザンビア日記も投稿されるようになり、また違った視点でザンビアの一面を切り取り、お伝えしていきます(それはもう猛烈に)。

今後ともどうぞ宜しくお願いします。

ムニュンブエ地区でのキーフーズ調査

はじめまして、アライアンス・フォーラム財団 栄養士の太田旭です。
私は現在、ザンビア共和国の南部州Gwembe郡Munyumbwe地区に出張しています。そこでの様子を投稿します。

Munyumbweは、首都のLusakaから南西方面へ4時間程度の場所にある農村地域で、何もないいいところです。

滞在先からコミュニティへ向かう途中の景色

※滞在先からコミュニティへ向かう途中の景色

こちらでは現地語の1つであるTonga語が使われているため、英語とTonga語のどちらも話せる現地語通訳者と一緒に調査を実施しております。

インタビューを受けるお母さん

※ 右:AFF太田、真ん中女性:通訳者Mableさん、左:インタビューを受けるお母さん

今回こちらへ3週間の予定で、①キーフーズ調査と呼んでいる地域住民の食事調査と、②地域クリニックのボランティアスタッフを対象とした栄養研修を実施しに来ました。栄養研修の様子は次回のザンビア日記でお伝えできればと思います。

①キーフーズ調査の「キーフーズ」とは、地域で入手しやすく手の届き易い価格や条件の食材で構成され、その地域の食を支えている言わば“鍵=Key”となる料理のことと定義しています。いくら理想的な健康レシピを作ろうとしても、現地にある調理器具・食材・環境で料理ができなければ、せっかくのレシピも活用できません。そのためアライアンス・フォーラム財団はコミュニティでの食のアクセス状況や食事摂取状況などを把握するべく調査を実施することにしたのです。

今回の調査で得られた情報は、日本へ持ち帰り集計・分析をします。来年実施を計画している離乳食や妊産婦食調理実習の際、提案するレシピの考案に役立てようというのが目的です。たとえば料理の作業工程を工夫したり、普段食べている料理の食べ合わせを工夫することで栄養価を高められたり、時短料理に繋がる提案ができればと考えています。

現地コミュニティを訪問した際も、村の人々から「野菜や食材があっても料理方法がわからず料理バラエティが広がらない。なので調理実習をして欲しい。」というコメントを頂きました。その要望に応えるべく、今回のキーフーズ調査にも自然と力が入ります。

 乾燥とうもろこしとかぼちゃの煮込み

※ 乾燥とうもろこしとかぼちゃの煮込み(現地語でチデョボ)

コミュニティは全て徒歩で移動します。飲食店などは地域にないため、私たちのお昼ご飯は現地の誰かにお願いをして作ってもらっています。調査日初日は乾燥とうもろこしとかぼちゃの煮込みを作ってくれました。現地語でチデョボと言います。 一緒にいただいた飲料水である井戸水は、私の生まれ故郷の宮城県にある実家の井戸水と同じくらい美味しくて感動しました。

おかあさんが調理をしている様子

※Mariaおかあさんと調理中の様子

仕事が終わると、毎日滞在先の炊事場で一緒になるMariaおかあさんに料理を教えてもらっています。現地の食材と調理器具で私も料理の特訓中です。こちらでは日が暮れる前に滞在先へ戻り、炭火で沸かしたお湯に水を足しながら温度を調整して水浴びをします。その後、夕日が沈むころに夕飯を作り始めます。日本だと蛇口をひねったり、ガスコンロのノブを回せばシャワーも料理も簡単に始められるけれど、やはりこちらではそれなりに時間を要します。
この暮らしのペースに慣れることができるか最初は不安もあったけれど、今では炭が燃えるパチパチという音を聴きながらお湯が沸くまでおしゃべりをしたり、停電の夜に星空の中から南十字星を探す時間は、私にとってとてもリラックスできるかけがえのない時間になりました。

キーフーズ調査を実施していて改めて気づかされたことの1つに、保存食の重要性があります。ザンビアには雨季と乾季があり、雨季には作物の収穫量がぐっと下がってしまい、月単位で収穫が全くない時期があるそうです。そこで活躍するのは乾燥させた保存食。乾季に干しておいた野菜を雨季に大事に食べるそうです。

 Mariaおかあさん、手に乾燥きゅうりを持っている

※Mariaおかあさん、手にあるのは乾燥きゅうり

上写真は乾燥きゅうりを手にするMariaさん。コミュニティにて食されている乾燥きゅうりですが、私はまだ料理をして食べたことがないと話したところ、地域の人が試食用にとおすそ分けしてくれました。そこで、Mariaさんにお願いをして休日のお昼に料理方法を教えてもらう約束をしていたのです。

ここで、Mariaさんに教えてもらったレシピを紹介したいと思います。

材料:
乾燥きゅうり5g
大トマト1個
食物油100ml
塩大さじ1
乾燥小魚適量、
ネギの葉部分適量
水300ml

1、 乾燥きゅうりを適当な大きさにちぎり、軽く洗ってから水に浸す。
   ※ この時、水に浸す時間はわずか1分程度です。
2、 熱した鍋に油を注ぎ、そこに塩と適当な大きさに切ったトマトを入れる。
3、 水で戻した乾燥きゅうりを鍋に入れ、油に浸ける。その上から水を注ぎいれる。
   ※ 油が飛び散るので十分に注意します。火力が強いと発火の恐れがあります。
4、 20分程度中~強火で煮る。
5、 水で洗った乾燥小魚(カペンタと言われる乾燥した川魚)を入れてまた20分程度煮る。
6、 完成する直前に刻んだネギの葉部分を鍋に入れ、火が通ったところで完成。

食感はジューシーな揚げ茄子の様で、子魚とトマトの味のハーモニーが絶妙でした。とても美味しかったです。

 乾燥きゅうりとカペンタの料理

※乾燥きゅうりとカペンタの料理

帰国の際にはAFFの日本スタッフ達にザンビア料理を振る舞う約束をしております。他にもザンビア料理のレパートリーを増やしたいです!!

  Mariaお母さんとAFF太田、料理完成後

※Mariaお母さんとAFF太田、料理完成後

ここMunyumbwe地区に来て1週間が経ちました。今回は残り2週間の滞在期間となりますが、残りの期間も優しさ溢れるこの場所で元気に過ごしたいと思います。
次回はMunyumbweでのクリニックボランティア達との研修会の様子をレポートしますね。

以上、ザンビア共和国南部州Gwembe郡Munyumbwe地区より太田旭でした。

UNZAでスピルリナ講義

先日、ザンビア大学(UNZA:University of Zambia)の農学部で私たちアライアンスフォーラム財団の「スピルリナ栄養改善プロジェクトとスピルリナ」についてということで農学部の学生たちに講義をしてきました。

UNZAとは、日本でいう東京大学、京都大学のようなところです。
ザンビアの国を背負っていくエリートたちが多く輩出されるザンビア最大規模であり由緒正しき大学です。
1966年に設立され歴代大統領もUNZAの卒業生です。

UNZA正門の様子

※UNZA正門の様子

なぜ今回このような機会を頂けたのかと言うと、去年2014年、アライアンスフォーラム財団はこのUNZAの農学部とMOUを結びスピルリナのパイロット生産を行い、農学部の研究者と協力し施設を使わせてもらっていました。
それから現在までの間もスピルリナの保存作業を実施しています。

その中で、私たちの活動とスピルリナの可能性についてもっと多くの人に知ってほしい、スピルリナに興味を持つ学生を増やしたいということで今回、講義の時間を頂くことに至りました。農学部では週に1回、外部の人を招き特別講義を実施しており、その時間に話をする機会をもらいました。

できるだけ興味を持ってもらえるようにと張り切り、スピルリナのグリーンとザンビアの国旗の緑を掛けて、サッカーザンビア代表のユニフォームを着て準備万端です。

ザンビアグリーンのユニフォーム姿とスピルリナのグリーン

※ ザンビアグリーン                     ※スピルリナグリーン

張り切って講義しています。

森長による講義の様子

がしかし、

参加者数が学生7名+関係者でした。。。

講義を受けるUNZAの学生たち

※写真の手前のほうにもう数名生徒がいます。

それでも参加人数が問題ではない、来てくれた人のためにとなんとかテンションを上げてプレゼンやりきりました。

講義をする森長の様子
その後、この特別講義の担当者の話によると、まず告知が前日になってしまったこととちょうど試験期間と被ってしまったとのことで参加できる学生数が少なかったようです。残念。。。

ただ、参加した学生は興味を持っていろいろな質問を投げかけてくれ、反応はなかなか良かったです。試食用スピルリナクッキーも配りました。

特別講義担当者と話して、「この内容は他の学生も興味を持つだろうから、またぜひ多く学生が集まれるときに再度実施しよう」と言ってもらえたことで次にも繋がりそうで良かったです。

因みにザンビア人はこのような公の場での服装に厳しくとても気にするのですが、「このような場にサッカーのユニフォームを着てくるべきでない」と、講義が終わってからいつも一緒に働いている関係者から注意されてしまいました。
スピルリナグリーンと掛けたアイディが全然理解されていませんでした。理解されていないというより場違いだったようです。。。むしろ、参加人数が少なくて良かったことになってしまいました。

次回は、この反省を活かしつつ学生であふれる教室の様子をお届けしたいと思います。

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