Alliance Forum Foundation

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出向期間満了、大変お世話になりました!

こんにちは、ザンビア事務所を離れ日本オフィスに勤務している齋藤です。
1年間のザンビア駐在を経て、先週、日本に帰国することができました!

「出向」という会社員人生においてのドラマをまさかのザンビア駐在で経験させて頂き、アライアンスフォーラム財団には大変感謝しております。また、右も左もわからなかったザンビアでいろいろと面倒を見て頂いた森長さんには、この場で改めて感謝申し上げます。

ザンビア駐在中は出向元と全く異なる「スピルリナ」に関する業務でしたが、日々、楽しみながら業務を遂行できたのが今となっては良い思い出です。現地の方々と手を取り合いながらプロジェクトを進める様子は大変勉強になったと同時に、民間企業では成し得ない目標に向かって邁進する様は、同じ日本人としてとても心強いものを感じました。

1年間の出向期間という限られたものではありましたが、公私に亘り本当に大変お世話になりました。少しでもザンビアでの「スピルリナ」普及に貢献できていたら幸いです。

この1年間の経験を出向元である日本信号株式会社で存分に活用したいと思います。

最後に、ザンビアで森長さんと良く通ったランチのお店で締め括りたいと思います。
大変ありがとうございました。

※帰国日当日のランチ
ザンビアでの最後のランチ

ありがとう、齋藤さん

こんにちは、ザンビア駐在森長です。
南半球にあるザンビアは、現在明け方の最低気温は10度前後になる「真冬」です。
そんな寒くて寂しい季節にザンビア事務所から悲しいお知らせです。

去年6月から出向という形で一年間、AFFザンビア事務所に駐在員として勤務されていた齋藤さんが、2か月の延長期間も終わり、遂にザンビアを旅立っていってしまいました。
また、森長、1人勤務体制に戻りました。。。

齋藤さんは、「株式会社 日本信号」から1年間の出向ということで、ザンビア事務所で勤務してくださいました。在任中は、主にスピルリナの効果測定プロジェクトの管理やルサカ市内のコミュニティスクールで学校給食にスピルリナを配給し栄養教育に従事されました。

出向元の業務とは全く違う業務内容で戸惑うことも多かったと思いますが、そんなことを一言も言うことなく毎日真摯に業務に当ってくれていました。齋藤さんからも別途、一年間の勤務を経ての感想ものちのち頂きたいと思います。

AFFでの業務経験が、齋藤さんの今後の何か、何でもいいので、何かの役に立てば幸いです。また、将来、何か仕事で一緒できる機会があればと思います。

※最後の昼食、木陰の下にて。

ザンビア駐在員のツーショット

第2回草の根パイロット事業 -その2-

こんにちは。
前回の投稿に引き続き、アライアンス・フォーラム財団栄養士の太田旭です。
約1ヵ月の出張期間を終え、先日ザンビアから帰国しました。
今回は南部州Gwembe郡にある農村部Munyumbwe地域のヘルスセンターで実施した調理実習の様子をレポートしたいと思います。

調理実習で用いたレシピは、昨年夏に実施したキーフーズ調査 の結果を元に考案しました(キーフーズ調査については、2015年7月22日の記事をご参照ください)。その結果から、多くの大人が日常的に食しているにも関わらず、子どもにはあまり与えられていなかった食材を見つけ出しました。その名も“Kapenta(カペンタ)”という乾燥小魚で、地域の子ども達に不足しがちなタンパク質と微量栄養素が豊富に含まれたポピュラーな食材です。

※カペンタ
市場で売られているカペンタの袋詰め

今回はこのKapentaを使った子ども向けレシピを用意して挑みました。そして、調理実習の内容は、調理をするだけでなく衛生教育を盛り込んだ構成を計画しました。

※衛生教育技術について学んでいる5歳児未満健診担当ボランティア達
ボランティアの男性

衛生教育はまず母親たちに指導するボランティアに研修を実施しました。
内容は始めに、「細細菌とは、細菌が体内に入るとどんなことが起こるか」、「細菌はどんな所に住んでいるか」、「どんな行動が細菌を体内に入れてしまう原因になるのか」、などをボランティア間で意見交換をしてもらいました。そして、キーワードで覚える衛生ポイントと題して、4つのキーワードが書かれたカード「洗う」「分ける」「離す」「覆う」を利用し、調理実習の際にアナウンスする重要な衛生事項を学びました。キーワード別衛生教育事項は以下の通りです。

1.「洗う」トイレの後に石鹸を使って手を洗う、食事の前にも石鹸を使って手を洗う。
調理する食材は綺麗な水でよく洗う。食器や調理器具も洗って綺麗なものを使う。
2.「分ける」生の肉や魚には細菌が多いので、未加熱のそれらは生野菜や果物・調理済料理と分けるようにする。まな板や包丁も作業工程を分けて細菌が移らないようにする。
3.「離す」調理場所はトイレや家畜小屋とは別に設け、隣接せず離すようにする。
4.「覆う」食材・調理済料理・水などは布巾や蓋で覆い、ゴミや虫が入らないようにする。

※5歳未満児健診にてボランティアが実施した調理実習の様子
野外で学んでいる担当ボランティア達

調理実習実施に当たり、地域の家庭で使われている調理器具を使うなど、家庭の調理スペースと同じ条件になるよう考慮し準備しました。実際の実習は、ボランティアが割り当てた個々の役割をしっかりとこなし、栄養教育研修で学んだ衛生情報を正確に伝え、無事に終了することができました。

※試食中の様子
試食の様子

そのお味はというと、試食をしたお母さん達・子ども達・そしてクリニックやボランティアの間でも、食べやすく美味しいと好評でした。試食後に実施したアンケートでは、それまで“カペンタ”は硬さの問題で子どもには向いていないと考えていたお母さん達から「(食材の)切り方を少し変えたり、カペンタを砕くという工程を加えただけで、子どもにも食べやすい料理にかわることを分かり易く学べた」などというコメントが寄せられました。

※出張中にホームスティをさせてもらったNawaさんご一家と
Nawaさん一家との写真

あっという間に終了したザンビア出張、ザンビア料理が既に恋しいです。
世界の沢山の場所で「おかえりなさい」と声をかけてくれる人がいるということは、本当に嬉しいものですね。また遠からずザンビアへ戻れることを楽しみにしています。

第2回草の根パイロット事業 -その1-

お久しぶりです。
アライアンス・フォーラム財団 栄養士の太田旭です。

私がザンビア日記を書いているということは…、そうです、ザンビアへ舞い戻って参りました。

久しぶりに食べるシマ(ザンビアのソールフードとも言える主食)は相変わらず美味しく、
女性達が身にまとうチテンゲ(民族衣装)には、毎度のことながらその美しさに目を奪われます。

この時期のザンビアは各地で、黄色いコスモスのような花が咲いていて、とてもきれいです。

コスモスのような黄色い花

今回の出張の主な目的は2つあります。
1、 首都Lusaka郊外にて、キーフーズ調査の手法を農業省配属栄養課スタッフへ伝授し協働実施するため
2、 農村部南部州Gwenbe郡のMunyumbwe地域にて、5歳未満児健診担当ボランティアと共に地域の母親達へ調理実習を実施するため

今日のザンビア日記では、先週首都で無事に完了したキーフーズ調査ガイダンスの様子と、現在進行中の調査の様子をレポートしたいと思います(キーフーズ調査については、2015年7月22日の記事をご参照ください)。

※ガイダンスの様子
キーフーズ調査ガイダンス中の様子

数か月前の私は、首都Lusakaの郊外でキーフーズ調査が実施できないか構想を練っておりました。駐在員の森長に相談し話を持ち掛けると、興味があると手を挙げてくれた青年海外協力隊の隊員の方々が現れました。名乗り出て下さった何名かの有志の方々の中から、皆さんの活動に支障がない時期などを考慮し、青年海外協力隊の家政生活隊員である山本さんと中村さんのご協力を得て、念願の首都郊外での調査が行えることになりました!

山本さんと中村さんとは、日本オフィスにいる頃からメールベースで現地の保健情報や土地情報などを共有いただき、2人のワークパートナーである農業事務所の栄養士のNawaさんとGloriaさんと共にキーフーズ調査を開始しました。

キーフーズ調査実施ガイダンスでロールプレイングを行った際に「この方々なら大丈夫」と早くも確信したわたしですが、実際の調査の様子を視察させてもらった際には、ロールプレイング以上に頼もしく、笑顔で調査を進める皆さんの様子が見られました。のちに回収した調査票を確認すると、打ち合わせていた通りの記述はもちろん、用紙の余白に気づいた点などのコメントを発見!これには大変感動しました。

※キーフーズ調査実施の様子
郊外での調査の様子

、笑顔で調査を進める皆さんの様子

この調査の結果は帰国後集計・考察をし、ご協力いただいた皆さんに共有する予定です。
現地を良く知るNawaさんとGloriaさんという栄養士仲間が増え、一緒に考察ができることは帰国後の私の楽しみの1つになりました。

次回の日記は農村部Munyumbwe地域での調理実習の様子をレポートします。
南十字星が綺麗に見えるあの村で…、どうぞお楽しみに!

ボランティアの学生がザンビア訪問とBSNPで栄養教育

こんにちは、ザンビア駐在員森長です。
私たちが以前からスピルリナを配給し学校給食に混ぜてもらう活動と栄養・衛生教育を実施してきた、Bauleni Special Needs Project(BSNP)というコミュニティスクールがあります。

※Bauleni Special Needs Projectのサインボード
BSNPの看板

この学校は、通常の学校としての一般教育と障害を持つ児童・生徒への教育、それに職業訓練校という3種類の教育を実施しています。通常の学校は、グレード1から9(日本でいう小学1年生から中学3年生)の生徒います。全校生徒は合わせて650名ほどになります。

私たちは、この学校で2014年から、学生たちの栄養改善につなげてもらおうとスピルリナを配給し学校給食に混ぜてもらっています。併せて、その効果を高めるために、活動と栄養・衛生教育を実施し、生徒たちに「スピルリナとは何なのか」や、「食べるとどのようないいことがあるのか」、または「栄養とは、栄養素の役割とは」などを教えています。栄養・衛生の知識を増やすことにより、生徒がより理解し、能動的に栄養のある食事を取ることを促すのが目的です。

この栄養・衛生教育に使う教材の一部を、2015年から日本の大学生の方たちからの協力を得て作ってもらっていました。(取り組み開始からの様子は「栄養改善プロジェクト活動レポート」からご覧いただけます。

※作ってもらった栄養教育の教材の一部
学生ボランティアが作成した栄養教材

そして先月3月に、この教材を作ってくれていた学生のうち3名が昨年末から今年初めにかけてクラウドファンディングを活用した渡航費等の資金集めに成功し、実際にザンビアに来てくれ、BSNPを訪問、自分たちの教材が実際どう使われているのか見、また自分たち自身でも作った教材を使用し、BSNPの学生に栄養教育を実施してくれました。

※訪問してくれた学生たち、到着初日に一緒に夕食したとき
現地到着後の学生たち

以下は、そんな学生たちからの実際に活動してみての感想文になります。


私たちザンビア栄養啓蒙プロジェクトの3人は、この度クラウドファンディングで多くの皆様よりご支援をいただき、またAFF様のお力添えもあり、3月15日〜18日の4日間、全6回の栄養セミナーをザンビア・ルサカの学校、Bauleni Special Needs Projectで行ってきました。

このセミナーは6人の上級生の選抜メンバーと共に行いました。これまで約1年間通し作成してきた教材を使い、主に慢性栄養不良について、そしてバランスのとれた食生活についての授業を4日間にわたり4学年に行いました。
私たちがザンビアへ渡航し栄養教育を実施した目的は、より少人数での授業を実施し知識の定着をはかること、学生の選抜メンバーと一緒に授業を実施しプロジェクト終了後もメンバーを中心に授業を継続的に実施できる仕組みの基礎を作ること、の2点でした。

現地でのセミナーでは私たちが想像していたよりもはるかに、柔軟に対応することが求められました。当初はスクリプトを持ってレクチャー形式で授業に臨む予定でしたが、第一回目の授業前に選抜メンバーの皆と会い、彼らと話してみて、改めてどのような授業を行うべきかを再考しました。発問を加え生徒の理解度を頻繁に確かめながらゆっくりと授業を進めていくことにしました。

生徒たちの反応を予測できないまま第一回目の授業に臨みました。なるべく簡潔に、何回も繰り返し説明するだけでなく、1つの説明が終わるたびに生徒たちの理解を確認するために発問を行いました。予め用意していたスクリプトの流れと要点をおさえつつ、ほとんどアドリブで生徒の理解度を確かめるための発問を多用しました。

このように始まった栄養セミナーは、言い回しや質問の仕方などの反省点が多々あったり、効果的に発問が出来ず子ども達の注意をひくことができなかったりと大変に感じることもありました。しかし、生徒たちは私たちのことを本当に温かく歓迎してくれ、慣れてくると発問にも積極的に手を挙げて答えてくれる様子も多くあり、その度に本当に嬉しく生徒達がかわいらしく感じられました。また、発問を繰り返すうちに段々と生徒達の理解度も深まっているのが感じられました。

ザンビアの生徒たちによるレクチャー

さらに、私たちにとって感動的だったことは、選抜メンバーの皆が最後にはほぼ彼らだけで授業を進められるようになっていたことです。内容を短期間で頭に入れ、さらには生徒たちの前にたち堂々と説明し、発問し、質問に受け答えをしている様子には私たち自身本当に感動しました。

今回のザンビア渡航、4日間の栄養セミナーを通して、生徒たちの栄養知識の定着に少しでも貢献することができたこと、また、今回の私たちのセミナーが学生から学生への栄養教育実施の第一歩となっていたら大変嬉しく思います。

Bauleni Special Needs Projectで出会った素晴らしい生徒たち、先生方、町で出会ったタクシーの運転手さんや行く先々で挨拶を交わし、時にはおしゃべりをした人々、そしてAFFザンビア事務所の方々と奥様。全ての素敵な出会い、夢のような時間に感謝しています。また、詳細は6月下旬もしくは7月上旬に行われる報告会でも発表させていただきたいと思います。最後に、このプロジェクトをご支援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

学生ボランティアと現地の学生たち

2016年4月3日
創価大学4年
小野里由香
中村美佳
伊藤憲子

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