Alliance Forum Foundation

  • ライブラリ
  • お問合せ
  • Jpn
  • En

スピルリナ入り学校給食配布

みなさん、こんにちは。

ザンビアに赴任して約1ヵ月が経ちました。
ザンビアは、日本と違い南半球に位置するため、そして首都のルサカは標高が約1200mと高いこともあり、
朝晩がだいぶ寒くなってきました。毛布と掛け布団がないと寒くて寝られないくらいです。
昼間も日差しの強さは変わりませんが、空気がひんやりするときもでてきました。

さて現在、アライアンス・フォーラム財団ではルサカ市内の学校2校でスピルリナを配布し、それを学校給食に混ぜて子どもたちに摂取してもらっています。

今日は、そのうちの1校のスピルリナの学校給食配給について紹介をしたいと思います。写真もたくさん撮ってきました!

その学校は、とあるコミュニティースクールというものでいわゆる低所得者層の人たちが住むところで、この周辺に住んでいる子どもたちに教育を受けてもらうことを目的として運営されているところです。

私が訪ねた日は、新学期の最初の週で全校生徒300人のうち150人が登校していました。
生徒は日本で言う小学1年生から高校生までいます。

到着した12時くらいにちょうど給食を作っている時間でした。
学校自体には資金がないので、学校給食の配布は外部のNGOが担当しています。この支援がないと、子どもたちに給食を配布できなくなってしまうのです。

給食調理場の様子。
左から2番目の男性が、学校の校長先生です。あとはNGOと学校スタッフで給食を調理していました。
スピルリナ入り給食調理場の様子

この学校では、OOの期間、スピルリナの配給活動を続けており、
NGOスタッフはスピルリナ摂取の効果を認識していました。

これがスピルリナの粉末です。水に溶いてから給食に混ぜます
給食に混ぜるスピルリナの粉末

味に関しては、スピルリナそのままで食べると藻の海苔のような味に親しみがなくあまり好きではないと言っていましたが、料理に混ぜると一度その癖のある味も消え、美味しくなると言っていました。今日は「Rape(レイプ)」という現地で取れる野菜を炒めてからトマトと玉ねぎを入れ煮込んだ料理にスピルリナを混ぜていました。スピルリナは火を止めてから混ぜます。加熱中に混ぜるとビタミンB、Cなどいくつかの栄養素が熱で破壊されてしまうからです。

スピルリナを入れた煮込み料理

本日のメニューは、これに主食のシマと豆を煮こんだものでした。

スピルリナ入りの給食出来上がり

さあ、13時になり給食の時間になりました。まず低学年の子どもたちから手を洗い、給食をもらいに来ます。

スピルリナ給食の列に並ぶ子どもたち

給食をもらう前にはみんなで手を合わせてお祈りします。
みんな、かわいい。そして、並ぶ間隔がとても近い(笑)彼らのパーソナルスペースの感覚が分かります。

お祈りをする子どもたち

給食配布開始。

スピルリナ入り給食を手渡す先生

学校給食の様子。
みんな適当に好きなところに行って食べているのかと思いきや、聞いてみると学年ごとに食べる場所が決まっているらしい。

給食を食べる子どもたち

給食を上手に食べている下級生たち

子どもたちは、スピルリナが入っていることを気にせずに(気づいていない?)、おいしいと言って食べていました。

私の運転手は彼らの様子を見て、一見普通の健康な子どもたちで給食にスピルリナの入れ栄養支援する必要があるのかと聞いてきました。校長先生やNGOスタッフに話を聞いていると、彼らの親は低所得であることが多く家ではご飯が食べられず、この給食が1日の唯一の食事だという子どももいるということでした。
私たちの栄養改善プロジェクトのターゲット目標として挙げている「Stunting(年齢に対して低身長)」とは、まさにこのような慢性的栄養失調が原因で起こっているのだなと感じました。
それでも、子どもたちを見ているとおいしそうに食べていてかわいくて癒されます。

給食を食べ終わると、みんな次の人のために自分でお皿を洗います。
生徒の人数に対してお皿の数が足りないので、洗って次の人がすぐ使えるようにしています。
物資が限られているからこそ、自分で使ったものを自分で洗い次の人に渡すという、他の人のことを配慮する環境あることに感心しました。

食後に使ったお皿を洗う子どもたち