Alliance Forum Foundation

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効果測定ベースライン報告会

こんにちは、東京事務所の太田です。
ザンビア駐在員ではないですが・・・先日、と言っても10月のことになりますがザンビアに行ってきましたので日記にもお邪魔したいと思います。

出張時期は10月初旬で、前回の日記でも紹介されていたジャカランダの花が咲き誇っていました。上司が用意してくれた和菓子を献上品に・・・ザンビアでいつも頑張ってくれている駐在員の二人に会ってきました。

※恰好が対照的な二人・・・
お土産を手に喜ぶザンビア駐在員2人

・・・が、今回のメインイベントは二人に会うことではなく・・・昨年12月にキックオフしたスピルリナの第2回効果測定の途中経過報告会への出席になります。

第2回効果測定では500人の子供たちを対象に、スピルリナが2歳未満児の子どもの成長を助けるか、また免疫力を増加させる効果があるかを検証しています。詳しい調査設計などはぜひAFFホームページをご覧ください。実施にあたっては、AFFの現地パートナーNGOであるProgramme Against Malnutritionと、実施に当たっての資金や政府等のステークホルダーとの協調を支援してくださっているScaling Up Nutrition (SUN) Fundのプロジェクトチームの中心である、CARE Internationalから多大な協力を得ています。

今回の報告会では、2015年5月に介入する前のTreatment Group(スピルリナを食べるグループ)とControl Group(スピルリナを食べないグループ)の属性に違いがないか、検証した結果の発表になります。検証にあたっては子どもの身体データ、マラリア等の病気の罹患率、予防接種の割合、母親の年齢・教育年数や身体データ、母乳の摂取状況、その他の食事の摂取状況、母親の病気の罹患率、世帯の社会経済データなど様々な指標を取得し、回帰分析により統計的に両グループのバランスが取れているか確認しました。介入前に既に両グループに差があると、介入後に差が出てもスピルリナの効果によるものではないという判断もされかねないため非常に重要な局面でした。分析方法などに対して活発な質問があり、するどい質問がたくさん出てきて冷や汗でました。

※Steering Committeeを前にした発表の様子。
効果測定報告会での発表の様子

また、今回の調査では効果測定に加えてスピルリナを実際に効果測定を行っている地域で作り、効果が検証された後も現地の方が継続してスピルリナを摂取できるような仕組み作りも合わせて行っています。そのため、9月にキックオフした現地の女性グループによるスピルリナの小規模生産事業についても駐在員の森長より報告がありました。こちらは、ザンビア大学農学部からのご協力をいただいており、スピルリナ・プロジェクトの欠かせないパートナーになっています。
スピルリナ小規模生産事業についてザンビア駐在員が報告する様子

小規模生産の様子はまた改めて、こちらの日記でご紹介していきたいと思います。

効果測定は先日中間値のデータの収集が終わり、年初には分析結果についても発表できるのではないかと思います。結果については第1回目と同じく、来年夏の終了時に国内でも報告していきたいと思っています。その際はぜひ、ご出席ください!気になる方は、今からメーリングリストにご登録いただけると、真っ先にお知らせが行きます。

10月の出張時はこの後にケニアにも入りましたが、ザンビアとは打って変わって人が多く、インターネットスピードも驚愕の速さでした。が、のんびりのザンビアもいいなぁと思うのでした。
では、次回はまた駐在員からの日記更新になりますので、お楽しみに~

※ザンビア日記初登場・・・
ジャカランダの花の前で

最近のザンビア情勢

こんにちは、ザンビア駐在の森長です。
前の投稿からずいぶん時間が経ってしまいました。ザンビアでは、10月に入り真夏の陽気を見せています。

今月上旬はジャカランダ(英語名:Jacaranda)が紫の花を咲き誇っていましたがそれも終わり、現在下旬は鳳凰木(ホウオウボク、英語名:Phoenix tree)(別名火炎木、カエンボク、英語名:Flame treeとも言うらしいです)が真っ赤な花をきれいに咲かせています。

※ジャカランダ
ジャカランダの木

※鳳凰木/火炎木
ホウオウボクの木

そんな中、先日10月24日はザンビアの51回目独立記念日でした。ザンビアは51歳になりました。
Congratulations!
ザンビア国旗と建物
そんなお祝いムードも一変。
ザンビアは今年に入り、電気供給、経済や政治の面でちょっとした、いや結構なピンチを迎えています。

電気供給
ザンビアの電力は90%ほどほぼ水力発電により賄われています。
なので、ザンビアにとって水というのは「水資源」ということと同時に「電力」としても大事な意味を持っています。
しかし、昨シーズンの雨期は降雨量が通年よりも少なかったため、ダムでできる発電量が少なくなってしまいました。その結果、今年の6月下旬くらいから、計画停電と謳って首都ルサカ市内をはじめ全国各地で1日大体8時間程度の停電がほぼ毎日あります。
計画停電なので一応何時から何時までが停電という知らせがありますが、大体それに沿っていない停電なので計画性はいまいちです。。。

※このダムは、世界一大きい人口湖であるカリバ湖にある水力発電ダムです、下の写真を見たことがある方もいるでしょうか。
出所:postzambia.com
カリバダム

経済面
ここでの最近の大きな問題は、銅価格と為替レートの問題です。
まずは銅価格について。銅価格がここ最近、世界的に下落しています。下図を見ると、2011年1月ごろピークだった約10,000USD/tの銅価格は徐々に下落し、最近は過去15年間で最低価格の約5000USD/tを付けています。
銅価格の推移のグラフ2010年から2015年
(参照:http://ecodb.net/pcp/imf_usd_pcopp.html)

それがどうザンビアと関係するかというと、ザンビアは世界有数の銅を産出する国で、銅の輸出がザンビア全体の輸出で約70-80%を占めており、ザンビア経済の歳入は銅鉱山開発に大きく依存しています。いわゆるモノカルチャー経済です。それが悪くなっているので、ザンビア経済は大きな打撃を受けています。

次に為替レートの暴落です。
ザンビアの現地通貨は、クワチャ(ZKW)といいます。為替レートは主にアメリカドルと比較され、kw○○/USDと表現されます。

為替レートは、私が去年2014年4月に赴任したときは、約kw6/USDでした。しかし、下のグラフのように今年の8月後半から急激にクワチャ安になり、現在はなんと約kw12/USDです。倍以上の変化です。
5月からここ最近の為替レートのグラフ
(参照:http://fx-rate.net/USD/ZMK/)
*右側のクワチャの単位が昔のままですが、現在はゼロを3つ取った3桁少ない値が正しい値です。

これは、単純にザンビアへの輸入品は以前の価格の2倍以上になるということを意味します。
銅産業しかなく、製造業や農業など他の産業が大きく発展していないザンビア社会では流通している物品の多くが輸入品のため、これはザンビア国民にとって大きな打撃になっています。
パンやジュースなどの食品から始まりセメント代やいろいろな物の値段も倍近くになっています。。。

原因については、上の銅価格の下落や中国経済の失速などといろいろ言われています。
なぜ中国経済が関係するかというと中国は、ザンビアの輸出国第2位(23%)だからです。(さらに銅で言うと、精製された銅はザンビアの全輸出品目の55%でそのうち15%が中国に、未精製の原材料としての銅はザンビア輸出の15%でそのうちなんと95%が中国に輸出されています)
(参照:http://atlas.media.mit.edu/en/visualize/tree_map/hs92/export/zmb/show/7402/2013/)

政治面
こんな将来の見えない情勢が不安定なザンビアでは来年2016年に大統領選挙が控えており、連日新聞・ニュースではこのままではザンビアがだめになる、与党は変わるべきだなどの声も上がっています。現与党はこの状況の中、どうするのか。

ピンチはチャンスか!?
こんな状況下で、今後これから来年にかけてのザンビアの行方に注目です。
以上、ザンビアの近況でした。

ムニュンブエ地区での栄養研修

こんにちは! アライアンス・フォーラム財団 栄養士の太田旭です。
無事、ザンビア共和国の南部州Gwembe郡Munyumbwe地区と首都ルサカでの合計1か月に渡る出張を終え帰国しました。
今回は7月22日の日記で告知した通り、Munyumbwe地域クリニックのボランティアスタッフを対象に実施した栄養研修の様子を投稿したいと思います。

Munyumbwe地域クリニック
※Munyumbwe地域クリニック(AFF太田と看板、右奥がクリニック)

●研修テーマは、母乳育児
完全母乳育児を希望する母親の中で、母乳育児推奨期間を途中で断念してしまう人が多いということが2014年AFF実施の調査により判明しました。
この課題に貢献すべく、今回はザンビア共和国の乳児保健栄養国家戦略となっている1000日計画(The First 1000 Most Critical Days Programme)の内容に沿いながら、AFFらしさ満載の栄養研修を設定しました。完全母乳育児の推進に関する知識と技術の向上を目的の軸に、楽しく学び・楽しく伝える技術の向上や、視聴覚的教材の有効性を実感してもらいたいという願いが込められています。

左写真:グループワークで作成したポスター、右写真:ディスカッション中の様子
※:グループワークで作成したポスター、右:ディスカッション中の様子

●研修のカリキュラムは、無理なく楽しく♪
クリニックのボランティア達はみんな無給ボランティアにも関わらず、クリニックの運営には欠かせない大変働き者な方々です。

1日目:まず最初にボランティア達が<1>日頃クリニックで質問されて困ったこと、<2>対応に悩んでいること、<3>どんな困りごとを地域のお母さん達が抱えていると思うか、などトークセッションをしながら大きな用紙に書き出していきました。そして、今回の研修テーマに挙げられた母乳育児に関する内容を含む全ての書き出された事項について、考えられる原因と、その対応策を1つ1つ全員で確認していきました。
左写真:授乳法デモンストレーション練習の様子、 右写真:授乳法の間違い探しゲーム中の様子
※左:授乳法デモンストレーション練習の様子、 右:授乳法の間違い探しゲーム中の様子

二日目:初日に挙げられたボランティアの疑問などを補完できるよう、より技術的な内容で学べるようなカリキュラムを設定しました。二日間ともグループワークやゲームなどアクティビティを多く取り入れ、視聴覚的教材を活用しながら楽しく学べるよう工夫をしました。笑い声が飛び交いながらも、みなさん真面目に研修に取り組んでいました。

●5歳児未満健診にて、デモンストレーション
左写真:総勢75名の母親達に劇を披露中の様子  右写真:劇実施直前の最終打合せの様子
※左:総勢75名の母親達に劇を披露中の様子  右:劇実施直前の最終打合せの様子

ボランティア全員がすごく頑張ってくれました!情報量が非常に多く今後工夫が必要であると感じたものの、研修課程で学んだことを漏れなく伝えたいという意欲と志が見られ総合的に大成功であったと思います。情報量については来年実施予定のAFF栄養指導論研修カリキュラムの学びから調整ができるように導けたらと思います。

●アンケートの結果に喜びが込み上げる
2日間に渡って行われたデモンストレーションですが、実はその最後に参加してくれたお母さん達にアンケートをお願いしました。その結果、通常よりも長い栄養教育時間ではあったものの、なんと総勢115名全員がこの様な栄養教育をまた受けたいと答え、わかりやすい栄養教育であったと答えてくれました!

左写真:AFF研修修了証書授与中の様子、右写真:ボランティアとの集合写真
※左:AFF研修修了証書授与中の様子、    右:ボランティアとの集合写真

私の初ザンビア共和国出張は終了致しました。あっという間の1ヵ月間でしたが、ザンビアの人や食べ物が大好きになりました。日本へ帰国後はAFFの優秀なインターン達にザンビアの話を沢山したいですし、覚えたザンビア料理を早くみんなに振る舞いたいです。

また遠からずここザンビアへ舞い戻ります!!

以上、手の甲だけザンビア焼けした太田旭でした。

休日の過ごし方

 ザンビア駐在員の齋藤です。
2週間のムニュンブエ滞在中には、遠路はるばる日本から出張してきた太田(旭)さんを歓待しようというムニュンブエの地元の人たちのご厚意で、週末に山羊料理の歓迎会をしましたので、その様子をリポートします。(太田(旭)さんは当地に私より1週間長く3週間ほど滞在しておりました)
 日本においてヤギはなかなか馴染みが薄い肉かもしれませんが、ここザンビアでは鶏や豚と並んでメジャーな肉の一つです。とは言え、新鮮な肉が手に入るスーパーなんて当然ありませんので、、、自分たちで肉を手に入れるしかありません。

日頃、日本のスーパーで肉を手に入れることとはわけが違います。

山羊の準備風景
*前日にご近所さんから購入したヤギをBBQのために準備しているところ
このヤギ、140KW=2500円くらいはしました。

特につらいのは最初の一撃です。その後に血を抜いて皮を剥ぐ、という過程を自分でしていく必要があります。
現地の人たちのアドバイスのもと、歓迎される立場の太田(旭)さんが自らそれを行いました。
栄養士ということもあり?最初のつらい過程の後は、テキパキと進められ、山羊は日頃私たちが目にするような「お肉」の姿に変身していきました(ヤギは胃などの臓器が多く、肉として食せる部位は意外と少ないことを実感できました)。こういう経験をすると改めて「命をいただく」ということの尊さを実感させられます。そしてまたザンビアの人たちにとっては、これは最大の歓迎の印なのです。

網の上で焼かれる肉
*お肉にはお塩などで下ごしらえし、大量の炭火でBBQします。

解体時には心臓バクバクだった太田さん。ようやく栄養士の貫録を見せつけて?「お腹空いたなぁー、美味しそうだなぁー」といった余裕が少しずつ出てきました。

お肉を焼いている間は、主食となるシマも作りました。太田さんも一所懸命にコネコネして、最後は「おいしくなーれ☆」の魔法まで掛けてくれました。

現地の人とシマを作る様子
*現地の同僚やロッジの方にご協力頂きながら、太田さんがシマを作る様子。
ヤギには見せなかった笑顔がようやくここで見られました。

肉がジュージューと焼きあがったあたりでシマも完成し、招待した現地の同僚ややぎの準備を手伝ってくれた友人たちと一緒に食べます!!

肉とシマを皿に分けた様子
*この日はヤギ肉オンリーなランチで、骨までありがたく美味しく頂きました。

BBQの最後には、折角だから日本食の紹介もしよう!と前日から準備していたトマトジャムを披露しました。非常に美味しいとザンビアの方々の評判も上々でした。
(トマトジャムは、乾燥させる以外の食糧の保存法を伝えることも目的でした)

現地の人達と食事の風景
*トマトジャムが好評で、ご満悦の太田さん。

せっかくのザンビアの田舎滞在ということでなかなか日本では経験し難いヤギ解体を行いました。
体験した太田さんからは
「大事に育てられたヤギの生産・販売・加工・調理・消費の全てが見える食事会が開催できました。『尊い命が日頃食卓に溢れている』という大切なこと を、忘れたくはありませんね。」
というコメントも。深く考える機会となり、またそれだけではなく、このように電気も水もないような生活でも、人々との触れ合いを通じて日本とは違った休日の楽しみ方も見つけることができました。

やってきました、ムニュンブエ!!

はじめまして、ザンビア駐在員の齋藤です。
7月28日の日記で紹介を受けた通り、ザンビア事務所の森長所長の元で1年間業務を任せて頂いております。

光陰矢の如しとは正にこのことで、ザンビアの地に降り立ってから早4週間が過ぎました!
また先週より、ムニュンブエというとても素敵な町に2週間の予定で滞在しておりますので、前回の太田旭さんの日記とはまた違った視点でムニュンブエのイケるところを紹介します!!

① イケてる風景
ここムニュンブエは見渡す限り荒涼とした土地ばかり!!でも、“大地”を感じられるほど圧巻の景色です。
荒涼とした道を歩く二人

*永遠と続くかのような道を、調査対象の集落を目指してひたすら歩きます!

水を湛えた川
*道中には乾季でも水を湛える川があり、年中、魚を提供してくれます。イケてるでしょ?

②イケてる食事
ムニュンブエにも探せばあるある美味しいレストラン!!
主食のシマ(玉蜀黍の粉末と水を合わせて混ぜ込んだもの)に揚げて煮付けたような肉や魚を合わせます。これにトマトソースやレイプという野菜を添えて完成!!豪快に手を使って食します。
最初はびっくりしますが、どの料理もザンビアの気候に合っていて美味です!!

ザンビア風フライドチキン
*或る日のランチ。鶏肉の揚げたもの(ザンビア風フライドチキン?)とシマ

ボリュームの川魚とシマ、ソースと野菜
*別の日のランチ。すごいボリュームの川魚とシマ、ソースと野菜(レイプ)!!!

③イケてる人々
 やっぱり、最後にその土地を印象付けるのは人々ということで、ムニュンブエの人々も当然イケてます!!
手遊びのカエルで盛り上がる同僚
*手遊びのカエルで盛り上がれる、陽気でオシャレな同僚たち。

駐在員のひざに座る女の子
*日陰で休んでいると、一緒に遊んでくれる子供たちでいっぱいです。

こんな素敵なムニュンブエには日本からの直行便はありませんが、時間とお金があれば、アフリカ大陸までお越しの際に少しだけ足を伸ばす価値はあるかと思います!!

次回は、ムニュンブエの週末の過ごし方について紹介します。

【ザンビア駐在員:齋藤】

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