11.村でのデモンストレーションとスピルリナのパッキング
現地では効果測定プロジェクトの開始に向けて準備作業も大詰めを迎えています。CGP(Child Growth Promoter)のトレーニングと並行して、効果測定を行う村でのスピルリナのデモンストレーションと実施に向けたスピルリナのパッキング作業が行われ、そのほか効果測定で使用する備品などの調達も行われています。プロジェクトの話も広まってきており、プロジェクトに参加する一人一人の意識も徐々に高まってきているようです。
デモンストレーションでは、効果測定プロジェクトに参加してくださる現地の方を対象に、スピルリナを使ったポレッジ(おかゆ)の作り方やプロジェクト全体について、CGPのみなさんの助けも借りながら、説明を行いました。
真剣に説明を聞く住民のみなさん
またそれぞれの家庭への配給の準備として、スピルリナ入りのミルミル(ポレッジの材料となるトウモロコシの粉)を作りそれをパッキングする作業も行われています。こちらも現地の方々にご協力頂きながら、英語やニャンジャ語(現地の言葉)をまじえながら、歌を歌ったり、試食をしたりと、和気あいあいとした雰囲気で行われました。
パッキング作業中。けっこう重労働。
効果測定を実施する村では、少しずつプロジェクトの話が浸透してきているのか、クリニックの前を通りがかっただけで、「スピルリナプロジェクト~」と叫ばれたり、車のドライバーからも「僕もチームの一員だ!」といわれたりと、多くの人のスピルリナプロジェクトへの意識が高まってきているようで、嬉しいことばかりです。
10.CGPのトレーニングの実施
説明に聞き入る参加者たち
スピルリナ効果測定プロジェクトのスタートに向けて、現地での効果測定に協力して貰うCGP(Child Growth Promoter)のトレーニングが実施されました。このトレーニングは3日間行われ、初日には効果測定を実施する各村と協力機関からの計20名が参加しました。
初日のトレーニングの内容は、今回のスピルリナプロジェクトの目的・内容や、そもそも栄養不良とは何なのか?といったような概念的な話から、記録用紙の記入方法やMUAC(上腕囲)の計り方など、効果測定での計測に関連した作業のトレーニングも行われました。(ちなみにこれらは現地語であるニャンジャ語で行われています。)
MUACの計測トレーニング
この他にも3日間を通して、スピルリナを使ったポレッジ(粥)の調理講習会や試食会なども行われ、参加者の全員が楽しみながら学んでいます。そのためかCGPの意識も高まっていっているようで、プロジェクトでの彼らの活躍が楽しみです。
ポレッジの調理講習
9.スピルリナ効果測定プロジェクトが倫理委員会の承認を受けました
昨年から進めていた、ザンビアでの「スピルリナが栄養不良にどれだけの影響を与えるのか」ということを調査する効果測定プロジェクトが、ザンビア大学生命医療研究倫理委員会からの承認を受けました。
このプロジェクトは現地のNGOのPAM(Program Againist Malnutrition)やCGP(Child Growth Promoter)と呼ばれるボランティアの方々にもご協力頂いて実施されます。
前の記事にもありますように、CGPの方々の協力の下、以前からこの効果測定のスクリーニングを兼ねた乳幼児の身体測定をおこなってきましたが、ついにこれから本番ということでそれらに続いて、ボランティアのトレーニングやスピルリナの配給準備など、効果測定にむけてより本格的な準備作業に入ります。
倫理委員会の承認書